
内田ユイ|Yui Uchida
CEL CULTURE
May 7 – 16, 2021
June 29 – July 8, 2021
11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)
内田ユイは、アニメーション制作環境のデジタル化によって消えつつあるセル画の技術・構造を引用した、透明な支持体の絵画を制作しています。描かれたイメージが持つ運動性/時間性の問題や、透明な支持体の特性を利用した「鑑賞者」と「支持体の向こう側」の境界線/距離の問題を投げかけています。
本展のタイトル『CEL CULTURE』は、2021年2月にLIGHT HOUSE GALLERY・両国にて行われた個展『CEL DIVISION』(細胞分裂/Cell Divisionの“Cell”をセル画の”Cel”へ変換した造語)から続き、細胞培養(Cell Culture)を変換した造語です。アニメーションではその制作において膨大な量の”セル画=Cel”が描かれ、それらを連続して撮影することでひとつのまとまった運動(シークエンス)、ひいてはひとつの物語がつくられます。内田ユイは、そのような物語/シークエンスにおける大量のセル画は、ひとつの生命における細胞分裂と関係が同じであることを見出しました。前回の個展で新たに発表されたシリーズでは描いたモチーフがまるで細胞分裂しているかのような構造を絵画作品に取り込んでいくことで、イメージの複数性や連続性がどういう状況を生み出すのかを考察しようと試みています。本展は透明なフィルムに描かれた新シリーズの作品を中心とした展覧会となります。
“Culture”は「文化、教養」と言った意味がありますが、語源は「耕す、手入れをする」を意味するラテン語の“Colere”に由来しています。「学問の教養、細胞の培養、田畑を耕す」すべてに共通しているのは「新しく何かを見出す、または生み出すこと」です。培養された細胞はその純度を上げ、膨大な運動は新しい物語へ進むことが可能となります。

内田ユイ|Yui Uchida
アニメーション制作環境のデジタル化によって消えつつあるセル画の技術・構造を引用した、透明な支持体の絵画を制作している。描かれたイメージが持つ運動性/時間性や、透明支持体の特性を利用して「鑑賞者」と「支持体の向こう側」の境界線(虚構と現実)/距離についてを問題としている。
主な個展に「CEL DIVISION」(LIGHT HOUSE GALLERY・2021)、「シーク・ユー」(新宿眼科画廊・ 2016)他。主なグループ展に「Diafanes」(Red and Blue Gallery・2020)、ART FOLDA00「SKIP TRACER」(帝国ホテルプラザ MEDEL GALLERY SHU)、「シブヤスタイル vol.11」(西武渋谷・2017)、「BARRACKOUT」(旧松田邸・2016)他。Saint Maison Gallery, London『ARCHIVE02 JAPAN EDITION』作品・インタヴュー掲載や第1回 坂口恭平賞受賞(2016)等。
プロフィール
山梨県生まれ。東京都在住。
2011 女子美術大学 芸術学部メディアアート学科 卒業
2017 – 2020 女子美術大学 芸術学部アート・デザイン表現学科 助手
個展
2021「CEL DIVISION」LIGHT HOUSE GALLERY・東京
2016 「シーク・ユー」新宿眼科画廊・東京
2015 「風と現前のカタストロフ」新宿眼科画廊・東京
2013 「プール」The Art complex Center・東京
2012 「リクビダートル」The Art complex Center・東京
グループ展
2021
「SAKURA GROUP SHOW」GALLERY JO YANA・フランス
2020
「Collectors’ Collective Vol.2」(コレコレ展Vol.2)MEDEL GALLERY SHU・東京
「Diafanes」RED AND BLUE GALLERY・東京
2019
「女子美 助手展 2019」女子美術大学・東京
「TOKYO2021美術展 un/real engine ― 慰霊のエンジニアリング」《東海道五十三童子巡礼図》プロジェクト参加
「ART FOLDA00 SKIP TRACER」MEDEL GALLERY SHU・東京
2017
「シブヤスタイル vol.11」西武渋谷店 美術画廊
「女子美 助手展 2017」女子美術大学・東京
「GINZA 24H SQUAD」旧銀座松崎ビル・東京
2016
「BARRACKOUT/バラックアウト」旧松田邸・東京
「KITAJIMA/KOHSUKE #13 ~池と怪物~」シェアスタジオ カタ/コンベ・東京
「奥村直樹ノ友達展」DESK/Okumura・東京
2015
「depositors meeting 13」art & river bank・東京
「KITAJIMA/KOHSUKE #13 〜池と怪物〜」シェアスタジオ カタ/コンベ・東京
下田ひかり個展「やがてゼロに至る黙示録」ゲスト出展 The Artcomplex Center・東京
2014
「トランスエフュージョン3〔後期〕」新宿眼科画廊・東京
2013
「ACTチャリティー小品展2013」The Artcomplex Center・東京
2012
「Square Graphic art exhibition vol.10 正方形グラフィックスの表現」RECTO VERSO GALLERY・東京
「ACTチャリティー小品展2012」The Artcomplex Center・東京
2011
「日常と並列させるために」ギャラリーKINGYO・東京
「Holiday vol.6」ギャラリーKINGYO・東京
「Girls Illust Exhibition#14」The Artcomplex Center・東京
「unius」赤レンガ倉庫1号館・神奈川
「女子美スタイル最前線」BankART studio NYK・神奈川
受賞
2016
第一回 坂口恭平賞 受賞
2011
「Girls Illust Exhibition#14」アートコンプレックスセンター東京, グランプリ受賞
メディア掲載
2020
Saint Maison Gallery, London『ARCHIVE02 JAPAN EDITION』, 作品・インタヴュー掲載
生活の友社「月刊アートコレクターズ」2020年 8月号 No.137『My キャラクターアート』, 作品掲載
2017
美術出版社「美術手帖」3月号 土屋誠一 評 “コード不在の集合体” BARRACKOUT/バラックアウト展
2015
COMITIA111漫画雑誌「もしもし」漫画寄稿
「maimailune」WEBインタビュー掲載〈韓国〉
2014
光文社「月刊JJ」3月号 銀座カラーアイズ広告ページ, 漫画掲載
光文社「月刊JJ」2月号 銀座カラーアイズ広告ページ, 漫画掲載
光文社「月刊JJ」1月号 銀座カラーアイズ広告ページ, 漫画掲載
2012
「甲州最前線」WEBインタビュー掲載
その他
2018
女子美術大学付属主催 美術のひろば 「自分だけのオリジナルキャラクターをセル画絵にしよう」/ワークショップ講師
2018
KOCHO シングルCD「Final episode」/アートワーク担当
2017
KOCHO シングルCD「終わりの先まで」/アートワーク担当
2016
KOCHO シングルCD「アウトライン」/アートワーク担当
2015
KOCHO シングルCD「逸れた世界」/アートワーク担当