
TYM344 個展
レジャー|Leisure
September 7 – Septembert 19, 2021
11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)
MEDEL GALLERY SHUでは、2021年9月7日(火)から19日(月)まで美術家TYM344(ティー・ワイ・エム・スリー・フォー・フォー)の個展『レジャー』を開催します。
TYM344は、自身が提唱する「二値化絵画」という手法のもと、美術史・映画史・音楽史等からの引用、自身が描く漫画のキャラクター、路上で採取した標識や看板等のイメージといった要素を組み合わせて様々な絵画画面をつくる作家です。当ギャラリーでは2019年に開催された内田ユイとの2人展『SKIP TRACER』以来の出展となります。
今回の個展『レジャー』では、従来からのキャンバス作品に加え、看板・標識の構造にヒントを得た新作や、壁を覆うような大作も登場します。
皆さまにご高覧いただければ幸いです。
MEDEL GALLERY SHU
――毎日彼女の顔を見る。
(Blur《She’s So High》(1990)より)
レジャー、なんとあっけらかんとした平和な響きだろう。レジャーとはもともと余暇や自由な時間のことで、さらにはそのような時間に行う活動のことも指すが、それはまさしく不要不急として名指しされるようなものでもあるだろう。レジャーというちょっと古くさい言葉から喚起させられるのは、昔ながらの移動、ここではないどこかへのちょっとした旅を伴うものであるように思われる。物理的な移動には、目的地までの道のり、つまり必ず過程を伴うが、その過程にはたくさんのイメージたち、つまり看板や標識が存在している。
あらゆるイメージが動画化していく現代の世界のなかにおいて、絵画の新しい意義は「動かないこと」なのではないか?と仮定し、そのテストを続ける私にとって、24時間365日変わらずに同じイメージを明確に提示しつづけている看板や標識はいつも制作の手本になっていて、研究のために日夜そのイメージを採取し続けている。そのとき、私はまさしく路上、つまり実際的な<過程>にいる。そのことに気がつくと、その実際的な<過程>が、<確定>を体現している看板や標識の構造や在り方と関係していることも分かってくる。
旅の目的に至る<過程>に必然はなく不安定なもので、まさしく余暇の本質はそこにこそあると思うが、そこではたくさんの<確定>に出会う。いまはその出会いそのものから仕事に取り掛かりたい。
TYM344

TYM344|ティー・ワイ・エム・スリー・フォー・フォー
美術家。東京都生まれ。早稲田大学第一文学部総合人文学科美術史学専修卒業。「絵を描くこととは、決定された画像をつくること」として、道路標識から秩父連山まであらゆる不動物を手本にして、二値化された非・動画的な絵画を目指す。主な個展に「EYE KNOW EYE LOVE YOU BETTER」(THE blank GALLERY, 2020年)、「HARD/SOFT」「NEVER UNDERSTAND」(ナオナカムラ, 2017年)、「サブスタンス」(新宿眼科画廊, 2015年)他。出版物として、『わかりたい! 現代アート』(著/布施英利・画/TYM344、光文社知恵の森文庫)、『絵画検討会2016-記録と考察、はじめの発言』(アートダイバー社)など。
プロフィール
2010 早稲田大学第一文学部総合人文学科美術史学専修卒業
出展 – 個展
2020
- 「EYE KNOW EYE LOVE YOU BETTER」THE blank GALLERY, 東京
2017
- 「NEVER UNDERSTAND」ナオナカムラ(heavysick ZERO), 東京
- 「HARD / SOFT」ナオナカムラ(FAITH), 東京
- 「新井のアイちゃん展!2」meee Gallery Tokyo, 東京
2015
- 「サブスタンス」新宿眼科画廊, 東京
- 「木の実は本へO2」gallery KATA/KOMBE, 東京
2014
- 「新井のアイちゃん展!」meee Gallery Tokyo, 東京
出展 – グループ展
2021
- 「dpi」KANZE ARTS, 福岡
- 「TOWEDコレクション2021」gallery TOWED, 東京
- 「スーパーマーケット”アルター”市場」BnA Alter Museum, 京都
2020
- 「2020年の栄光」Yumi Adachi Contemporary / あをば荘. 東京
2019
- 「TOKYO2021美術展『un/real engine 慰霊のエンジニアリング』TODA BUILDING, 東京
- 「PACK 2019 冒険!ダブルクロス」Post Terriroty Ujeongguk, ソウル(韓国)
- 「ART FOLDA 00 SKIP TRACER」medel gallery shu, 東京
- 「gallery TOWED 1周年記念展」gallery TOWED, 東京
- 「TAV GALLERY 5th Anniversary Exhibition『MID CORE』」TAV GALLERY, 東京
- 「VIEWS and FACES」THE blank GALLERY, 東京
2018
- 「gallery TOWED プレオープン展」gallery TOWED, 東京
- 「飯島モトハルv.s.藤城嘘 企画展 “無礼らか”」TATARABA, 東京
- 「弓指寛治個展”四月の人魚”」(フィーチャリング出展) ゲンロンカオス*ラウンジ五反田アトリエ, 東京
2017
- 「パープルーム大学 尖端から末端のファンタジア」ギャラリー鳥たちのいえ, 鳥取
- 「シブヤスタイル vol.11」西武渋谷美術画廊他, 東京
- 「カオス*ラウンジ9 Vapor地獄」ビリケンギャラリー, 東京
- 「GINZA 24H SQUAD」銀座四丁目某廃ビル, 東京
2016
- 「BARRACKOUT」旧松田邸, 東京
- 「Deblis*Lounge」ゲンロン カオス*ラウンジ五反田アトリエ, 東京
- 「現在戦争画展」TAV GALLERY, 東京
- 「絵画検討会2016」TURNER GALLERY, 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#13 ~池と怪物編~」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「COLLAPSE EVE」豊島区役所旧庁舎, 東京 2015 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#12 ~果ての二十日の81~」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「しゃがみ弱パンチ美術館 52Hz, homing」しゃがみ弱パンチ美術館(会場:中野ZERO), 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#11 ~台風のくれたテーブルにつけ」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「カオス*ラウンジ7 穏やかじゃない」ビリケンギャラリー, 東京
- 「しゃがみ弱パンチ美術館 inコザ銀天街 “52Hz”」しゃがみ弱パンチ美術館(会場:コザクロ), 沖縄
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#10 ~100年転送~」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#09 ~椀Q松山翌の噂~」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「HILFA!」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「COMITIA111」東京ビッグサイト東5・6ホール, 東京
2014
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#08」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「COMITIA110」東京ビッグサイト東4・5・6ホール, 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#07」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「カオス*ラウンジSIX ~イメージの他力本願~」ビリケンギャラリー, 東京
- 2人展「ホーム・アンド・ドライ」commune, 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#06」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「TAGBOAT ARTFES 2014」大本山増上寺, 東京 《審査員特別賞》
- 「GEISAI#20」東京流通センター, 東京
- 「ゼアズ・ノー・アザー・ウェイ」しゃがみ弱パンチ美術館(会場:中野ZERO), 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#05」gallery KATA/KOMBE, 東京
2013
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#04」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「COMITIA106」東京ビッグサイト東5・6ホール, 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#03」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「GEISAI#19」東京都立産業貿易センター台東館, 東京 《審査員賞ノミネート》
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#02」gallery KATA/KOMBE, 東京
- 「GEISAI#18」東京都立産業貿易センター台東館, 東京
- 「”KITAJIMA/KOHSUKE”#01」gallery KATA/KOMBE, 東京
受賞
2014
- TAGBOAT ARTFES 2014 審査員特別賞(田中ちえこ賞)
出版
2017
- 光文社-知恵の森文庫『わかりたい!現代アート』布施英利/著・TYM344/画
- アートダイバー社『絵画検討会2016 - 記録と考察、はじめの発言』
メディア掲載・展評 等
2019
- ELLE DECO[エル・デコ]JAPAN 5月号(No.165) 作品掲載
- PEN[ペン] No.468 作品掲載
- 月刊Art Collectors’2月号 作品掲載
2018
- 月刊Art Collectors’10月号 巻頭インタビューおよび作品掲載
- 美術手帖 2018年8月号増刊 藤田嗣治特集 作品掲載
2017
- 美術手帖 2017年3月号 [土屋誠一 評 “コード不在の集合体”「BARRACKOUT/バラックアウト」展
2016
- 美術手帖 2016年12月号 [あなたの知らないニュー・カマーアーティスト100]
- 美術手帖 2016年9月号 [沢山遼 評 “構造と貧困” 「絵画検討会2016」展]
- 美術手帖 2016年5月号 美術館・ギャラリーガイド「ART NAVI」 (2016.4.16-) 表紙
- 光文社新書『遠近法(パース)がわかれば絵画がわかる』布施英利/著 作家評 p100-102
- 美術手帖 2016年4月号 美術館・ギャラリーガイド「ART NAVI」 (2016.3.17-) 表紙
- 美術手帖 2016年3月号 美術館・ギャラリーガイド「ART NAVI」 (2016.2.17-) 表紙
- 美術手帖 2016年2月号 美術館・ギャラリーガイド「ART NAVI」 (2016.1.18-) 表紙
2015
- 美術手帖 2015年8月号 [椹木野衣 月評第84回 “二値、日、ニッチ” TYM344「サブスタンス」展]
- CINRA.net [TYM344の個展『サブスタンス』、テーマは「不動物・無生物を称えるためのクラブ]