美波

“Strong # Kawaii”

大槻香奈|小田望楓|瀧澤美希|完戸小百合|100年

Kana Ohtsuki|Mifuu Oda|Miki Takizawa|Sayuri Shishido|Hyakunen

October 4 – 16, 2022

11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)

MEDEL GALLERY SHUでは10月4日より10月16日まで、グループ展 “Strong # Kawaii”を開催します。
本展は、5人のうち4名が当ギャラリー初登場のアーティストで、全員が唯一無二の作風で独自なる世界観を醸し出す非常に濃密なグループ展です。

“可愛い”作品にフォーカスが当たる昨今、単なる可愛さだけでは作品の強度や価値を担保することはできないと考えます。そのため、そこに独自の意志を持たせることと、他者と明確に区別できる画風が両立することにより唯一無二で、時代と共に歩みを進められる作品になると信じています。

今回ご紹介するアーティストの作品は、それぞれに一目瞭然でアーティスト名や顔を想起できるオリジナリティと可愛さを併せ持っています。

通常、多くのファンはその作品の表層的な可愛さに魅かれ、さらに内包するテーマやコンセプト、作家の意図を読み取ろうとします。
そこで、今回はその「可愛さ」を裏付ける、または、その対極となるかもしれぬ「強さ」を表現した作品をアーティストに依頼しました。これまでの作品にはない「毒・麻薬」のような、普段見せたことのない、でも癖になりそうな味わいを備えた作品にご期待ください。

なお、タイトルのStrongとKawaiiの間の#(シャープ)は「聡明」「いかす!」「厳然たる」の意味を込めています。

大槻香奈|Kana Ohtsuki

2007年の作家デビュー以来ずっと、私は日本の中心のなさ(芯の無さ、空虚さ)と向き合ってきた。

その空っぽな実感を「から」と呼び、自身の制作テーマとしてきた。
「から」は単に「空」っぽの意味だけでなく、そこから何か生まれるかもしれない卵の「殻」のニュアンスも含み、絶望と希望とが混ざり合ったものとして捉えている。

つねに私の制作への興味は「確固たる中心を持たずして生きている私達の精神が、いったい何によって支えられているのか」という問いと共にある。

それを紐解くために、あるいはその空虚の形を確かめるようにして、これまで作品制作をしてきた。

私がデビューして最初に絵画のモチーフとして採用したのは「少女」である。

それは日本の幼さを象徴するものとして、また自身が少女時代に抱えていた日本的生き辛さ(大人になれなさ)が動機となり、感情移入をして向き合ってきた。

大人として振る舞うことが困難な場所で、それでもこれから大人にならなくてはならない世知辛さが、私に何枚もの「少女」を描かせた。

次第に「少女」モチーフは本来の意味合いを超えて、私にとって心の鏡的に作用するようになった。

私自身も絵の中の少女をうまく説明することが出来ないし、たとえ同じ絵であっても、その解釈は時によって移ろいゆき、別の表情を持つ。

絵を覗き込んで見えてくるのは自分自身の姿で、私は鏡的な絵こそ欲望し、描きたいのかもしれないと考える。

プロフィール

1984年、京都府生まれ。
美術作家。嵯峨美術大学客員教授。

主にアクリル絵具を用いた絵画作品を中心に、空虚のテーマや「から」(空・殻)に基づいた制作を行う。2007年より活動を開始し、国内外を問わず、ほぼ毎月各地で展覧会を開催。

イラストレーターとして書籍の装幀やCDジャケット等にも数多く作品を提供する。
2018年に初の画集『その赤色は少女の瞳』(河出書房新社)を刊行。

2021年には日本的な感受性を「うつわ」的に捉える研究をまとめた『日本現代うつわ論1』(ゆめしか出版)を企画。

小田望楓|Mifuu Oda

「少女」という象徴的なイメージに、アクリル絵の具の色彩の濃淡とペインティングナイフのタッチや、混色による抽象的表現を掛け合わせることで、少女の流動的な心のゆらぎや色世界を表現しています。

プロフィール
1997 和歌山県生まれ
2020 大阪芸術大学 芸術計画学科卒業

2022
「二次元派展」N&A Art SITE (東京)
個展「Sweet Cream Dreams」MOTTO ART (上海)
「ぼくのかんがえたさいこうの少年少女展」DESIGN FESTA GALLERY (東京)
「ART OSAKA 2022」中央公会堂 (大阪)
「Itʼs Gonna Be Awesome!!! Part 1」YOD TOKYO (東京)
「VOLTA Basel」ELYS Boulderloft (スイス)
「神戸アートマルシェ2022」神戸メリケンパークオリエンタルホテル (兵庫)
「Art Fair Tokyo 2022」東京国際フォーラム (東京)

2021
「ART OSAKA 2021」中央公会堂 (大阪)
「IF YOU ARE THINKING, WHY」ARTWHYGALLERY (上海)
「Tokyo Artist Book Fair 2021」Picaresque Gallery (東京)
「ドローイング展 夏がくる」Art Gallery Shirokane 6c (東京)
個展「Mifuu Oda Exhibition」 画人画廊 (大阪)
「とこのまオープニング企画20人展」Gallery Cafe とこのま (山口)
個展 「はじまりの色」Art Gallery Shirokane 6c (東京)
「アート de ディスタンス」カフェ英國屋 (大阪)
「SAKURA」GALLERY JOYANA (パリ)
「New Artists’ Exhibition 新、アーティスト展 vol.5」MASATAKA CONTEMPORARY (東京)
「ショーケース vol.20 コミック&アート」アトリエ三月 (大阪)
「オープニング展」Art Gallery Shirokane 6c (東京)
「cute#2」カフェギャラリーきのね (大阪)

2020
「Christmas Exhibition」Boji hair+gallery (東京)
「イマとマチとアート」ピアスギャラリー (大阪)
個展「Melt」LIGHTHOUSEGALLERY (東京)
「スイーツの妖精展」CreationCafeIYN (大阪)
「わたしの色展」CreationCafeIYN (大阪)
「cells-illustration-vol.19 受賞展」デザインフェスタギャラリーWEST (東京)
個展「透かした心に彩色を」 カフェギャラリーきのね (大阪)
「cells-illustration-vol.19」デザインフェスタギャラリーWEST (東京)
「きのね常設展」カフェギャラリーきのね (大阪)
「シュテルン病棟」web展示
個展「ぬくもりに包まれて」 Picaresque Gallery (東京)

2019
個展「その日、ココロあふれる」創作空間caféアトリエ中崎町店 (大阪)
「お砂糖の魔法~おんなのこの秘密~展」AAA GALLERY (横浜)
個展「愛が色づいて」大阪芸術大学体育館ギャラリー (大阪)
「初恋118人展」Picaresque Gallery (東京)
「女の子展」dote on me (東京)

瀧澤美希|Miki Takizawa

絵画の中に特徴的に表出するジグザグは、中道の思想を目に見える形で表したものです。

中道とは、仏教の思想でその場その場にあった選択をしていくと言う意味があります。昔、アリストテレスや孔子等が国の乱れたバランスを取るために、「国家に今、重要な思想は何か?」と中庸の考え方を取り入れた。ここでは中庸と書かれているが私は中道に近い考え方なのではないかと考えています。

現代社会は人間が軽視されやすい社会構造になっています。
現代社会に欠けてしまっている人間の生命を生命エネルギーを私はこのジグザグ・ギザギザで表現したいと考えています。

Fighting

どんなに弱い立場でも、負け戦とわかっていても、闘わなきゃいけない時がある

There are times when you have to fight, no matter how weak you are, even if you know you are losing.

プロフィール
2015 教わりたい教授を追いかけて女子美から多摩美術大学へ三年次編入

2017 多摩美術大学 卒業
    卒業制作  優秀賞受賞

2018 今、足りてない生きた哲学を学びたいと思い仏壇屋さんで働きながら仏教を学ぶ

2021 人間が軽視される構造の仕組みの一部である啓蒙主義と資本主義を体感したくてアメリカに渡る

2022 日本に帰り制作

完戸小百合|Sayuri Shishido

南米のアート感覚を備えた日本人女性アーティスト。京都と東京の大学でテキスタイルデザインを学び渡米。現在ニューヨークで作品制作及び南米の有名歌手やスマートフォンケースのブランドとのコラボレーションなど活動中。日本の江戸アートと西洋文化を融合させた新しい作風を表現する。彼女の作品は文化・民族の多様性、社会的受容性を強く表現し、香港や韓国,ニューヨークへの出展で高い評価を得ている。

プロフィール
2013年 東京都立総合芸術高等学校 デザイン専攻  卒業
2015年 京都造形芸術大学 染織テキスタイルコース 編入
2017年 多摩美術大学 テキスタイルデザイン学科  卒業

Art Expositions
2021年 Affordable Art Fair Hong Kong
 Kiaf SEOUL
Tokyo Inter National Art Fair
“Mirror Mirror” Group show Hong Kong (Streams Art Gallery)

2022年 Art Central Hong Kong
Kiaf SEOUL

Collabs
Karol G X SHISHIDOMIA Project
CASETiFY X SHISHIDOMIA Project

100年|Hyakunen

「かわいい」はとても広義なことばですが、しかし「かわいい」と形容されるものには共通点があり、それは「弱さ」だと思います。小さい生き物をかわいいと言うとき、それは自分よりも小さいことの弱さを見つめていると思います。繊細なリボン、フリル、レース、それらは壊れやすさの弱さを見つめていると思います。そういう弱さの落とす影を見つめながら、それを肯定的に華美にラッピングするのが、「かわいい」だと思います。
ラッピングされた、弱さの部分を描き出そうとしてみました。

プロフィール
イラストレーター /作家。
油画・デジタルイラストを制作。絵画とイラストの両方の要素を合わせた表現を研究している。