美波

さめほし|Samehoshi

“再生”

October 19 – October 28, 2021

11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)

MEDEL GALLERY SHUでは10月19日よりアーティストさめほしの個展を開催します。

本展示では、これまでの”外からの圧によって為す術なく崩壊していく儚い少女”ではなく”破壊された後に自らの意志をもって再生しようとする何か”へ焦点を当てた作品を多く展示しています。

「ゲームでいう、倒しきったと思ったラスボスが、最終形態へと進化する時の絶望感や美しさ、力強さを、作品を通して感じてもらえたら大変うれしい。」と語ります。

今年のこれまでの展示会で特に強い印象を与えてきたさめほしが、さらに強力なコンセプトと作品で皆様を魅了いたします。ぜひご覧ください。

 

さめほし|Samehoshi

 

私は10代の頃から、床に落ちたケーキ、溶けたアイス、割れたお皿、等、本来であれば残念な姿になってしまったものたちに魅力を感じ、その事から「元来美しく可愛かった存在は、例えその姿を保てなくなったとしても姿を変えて尚、美しく可愛いままでいられるのではないか」という可能性に気づき、私の中で最も尊く、すでにもう戻る事ができないが故に執着している”少女”という存在に、その可能性を表現し”崩壊と形成を繰り返す少女”という形によって試みるようになった。

 また私は私自身が、”忘れたり忘れられてしまうという事”それが”普通の事”であるという事実が、昔からとても恐ろしかった。だから写真では残せない”その時に感じた思い(抱いた感情)”を「線」によってリアルタイムに残したい、それがペンによる細い線を用いて絵を描くきっかけとなった事のひとつである。そして感じた事、思いついた事を、とにかく早く形に残したい私にとってアクリル絵具はとても相性が良く、その色彩を表現に用いている。

私は今日まで変化していく一瞬を残す為にアクリル絵具による色彩とペンによる線によって”崩壊と形成を繰り返す少女”を描いてきた。

プロフィール

1997年 京都府生まれ

武蔵野美術大学 油画科卒

東京を拠点に個展やグループ展に参加し、活動をしている。