美波

和田宙士|Hiroto Wada

縺れの肖像

August 23 ― September 4, 2022

11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)

MEDEL GALLERY SHUでは8月23日より9月4日まで和田宙士の初個展「縺れの肖像」を開催いたします。
和田は2022年東京藝術大学大学院を修了(日本画専攻)し、博士号取得。修了展でそのユニークな作品に注目が集まり、この度、待望の初個展を開催する新進気鋭のアーティストです。

私が絵画表現する動機に縺れ(entangle)というものがあります。多くの先人たちが絵画表現の根幹を「ゆらぎ」と表現しました。私はそれを縺れと表現したいのです。縺れとは交じり合わないものが一つであることを指します。
フィンセント・ファン・ゴッホは自身の作品の根幹に「悲しみに暮れつつ、かつ喜びにあふれて」というテーマを持っています。この相反する感情の混然一体とするフレーズは縺れと言えるのではないでしょうか。
私がここで展示している作品は、まさに次の瞬間に消えてしまう、墨模様の一瞬を永遠のものにするため、多くの時間を費やし制作しています。私たちは無限に続く時間のその一瞬に存在し、それぞれが個性的で輝きますが、次の瞬間にはすぐ消えてしまう。これらの肖像はそれぞれ個性的ですが、誰でもなく名前もありません。しかし私は、今にも消えかかりながらなお人の形を形成する墨の模様の、この瞬間が最も美しいと感じます。生まれながら消えかかる美しさ、つまり現在という縺れを肖像として描きました。

和田宙士

本展は17点の新作をご用意し、修了展で注目を浴びた作品・作風を再現いたします。
この機会に是非ご覧くださいますようお願い申し上げます。

和田宙士|Hiroto Wada 縺れの肖像 August 23 ― September 4, 2022

和田宙士|Hiroto Wada

“縺れ”をテーマに現代日本画を制作している。モチーフは水中に落とした墨の模様で、その模様が人間の形に見えた瞬間を撮影し、写真をもとに手描きで再構築した。人に見える瞬間は一瞬であり、次の瞬間にはただの淀みに変わり、やがて水中全体も透明から灰色一色となる。この一連の動きに、オーソドックスな絵画で表現すべきものを感じた。
鮮やかな赤は生命の色であり、死の色である黒と白に挟まれてこそ鮮やかに輝く、そのように考えている。

プロフィール

1992年
東京生まれ

2017年
東京藝術大学 美術学部絵画科日本画選考 卒業

2019年
東京藝術大学 美術研究科日本画選考

2022年
東京藝術大学 美術研究科日本画選考 博士号取得

平成芸術賞 受賞

第7回 豊橋トリエンナーレ    入選

第8回 豊橋トリエンナーレ    入選

第28回 臥龍桜日本画大賞展    入選

第40回 上野の森美術館大賞展 入選