高嶋英男｜Hideo Takashima
殻と空 – カラとカラ
December 5 – December 23
1:00pm – 7:00pm（Last day until 5:00pm)
MEDEL GALLERY SHUでは、1２月５日（金）より12月２3日（火）まで、高嶋英男の個展「殻と空−カラとカラ」を開催いたします。
多摩美術大学大学院と東京芸術大学大学院で日本画、工芸、彫刻を学んだ高嶋は、陶や彫刻などで日常にある何気ないもののイメージを拡大、反転させながら作品化している作家です。
高嶋の作品は、人や動物の頭部が壺の口へと置き換えられ、顔があるべき部分にはぽっかりと空洞が開いています。
陶芸という素材が持つ外側の形と、内側の空洞が同時に存在し、その空洞も作品として意味を持ちます。からっぽとは欠落ではなく、想像が生まれる余白のこと。観る者に「からっぽ」とは何かを問いかけます。
どうぞ、あなた自身の「から」と向きある時間をお楽しみいただければ幸いです。
焼き物を形作るなかで、内側には自然と空間が生まれます。
顔の部分には、花瓶や壺の口のような大きな穴を開けています。その「穴」は、内と外をつなぐ通り道です。
壺や花瓶のように、人のかたちもまた「うつわ」だと感じています。見える外側の奥には、目には見えない空洞がひそんでいます。その空洞が、アイデンティティを表す「顔」と入れ替わることで、地と図は反転し、存在と不在の関係がゆらぎます。
「殻と空」。
殻は形を与え、空はひらかれた余白を生みます。ふたつの「カラ」は、対立ではなく、ひとつの呼吸のように重なり合っています。
いないようで、確かにいる。
そんな存在を形にしたいと思っています。
高嶋英男
MEDEL GALLERY SHU is pleased to present Hideo Takashima’s solo exhibition “Shell and Void — Kara to Kara” from Friday, December 5 to Tuesday, December 23.
Takashima studied Japanese painting, craft, and sculpture at the graduate schools of Tama Art University and Tokyo University of the Arts. Working primarily with ceramics and sculpture, he enlarges and reverses familiar everyday motifs, transforming them into quietly striking works.
In his pieces, the heads of people and animals are replaced with the mouths of jars or vases, leaving a large hollow where the face would normally be. In ceramics, the external form and the internal void coexist, and this void itself becomes a meaningful part of the work. Emptiness is not an absence, but a space for imagination—an open margin that prompts viewers to consider what it means for something to be “empty.”
We hope you will enjoy spending time reflecting on your own sense of “kara” through these works.
As ceramics take shape, an interior space naturally forms within. In my works, I carve a large opening in place of the face—like the mouth of a jar or vase. This “opening” serves as a passage between the inside and the outside.
I believe that, much like jars and vases, the human form is also a kind of vessel. Beneath the visible exterior lies an invisible hollow. When this hollow is exchanged with what is typically seen as the face—our symbol of identity—the relationship between figure and ground reverses, and the boundary between presence and absence begins to waver.
“Shell and Void.”
The shell gives form; the void creates an open margin. These two kinds of “kara” are not opposites, but overlap like a single breath.
Absent, yet undeniably there—
That is the kind of existence I hope to give shape to.
Hideo Takashima
高嶋英男｜Hideo Takashima
2023「ソンザイノリンカクヲツクル」京都場、などがあります。これまで東京、京都、大阪、金沢、ソウル、台北、高雄、パリ、ブリュッセルなどで作品が展示されています。
Profile | プロフィール
1981東京生まれ
2010
多摩美術大学 美術学部工芸学科卒業
2012
多摩美術大学 大学院美術研究科工芸専攻修了
2014
東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
個展
2012
Hideo Takashima Exhibition, KOKI ARTS, 東京
花瓶について, KOKI ARTS, 東京
2015
空壺の人, Gallery MARUHI, 東京
2017
鰹節彫刻 – Bonito Sculpture, KOKI ARTS, 東京
高嶋英男 [新世代への視点2017], ギャラリーQ, 東京
2019
公開制作77 高嶋英男 からっぽに満たされる, 府中市美術館, 東京
2020
鰹節彫刻, museum shop T, 東京
2021
高嶋英男展, ギャラリーQ, 東京
一万年も一日も, ビリケンギャラリー, 東京
2022
広がる・途切れる・繋がる, ギャルリーパリ, 神奈川
2023
ソンザイノリンカクヲツクル, 京都場, 京都
うつわのようにたたずむ, 銀座蔦屋書店, 東京
2025
空っぽに満たされる, ギャラリーノマル, 大阪
グループ展
2008
みなとみらいスマイルフェスタ, みなとみらい21 クリーンセンタービル、神奈川
第44回神奈川県美術展, 神奈川県民ホールギャラリー
THE SIX, 代官山ヒルサイドテラス, 東京
2009
marble & marble 展, 多摩美術大学 情報デザイン棟・芸術学棟ギャラリー, 東京
marble & marble 展-学外展, ギャラリーQ, 東京
空間3-16-③, LE DECO 1, 東京
オル太「人物展」向こう見ずにはなれないから, TURNER GALLERY, 東京
2010
Free Style展, 神奈川県民ホールギャラリー
群馬青年ビエンナーレ2010, 群馬県立近代美術館
2010 アジア現代陶芸展, 弘益大学校, ソウル, 韓国
2011
第14回 岡本太郎現代芸術大賞展, 川崎市岡本太郎美術館, 神奈川
被災遺児チャリティー展, 3331Arts Chiyodaアキバタマビ21, 東京
中之条ビエンナーレ2011, 群馬県中之条町, 群馬
2011 アジア現代芸術展, 広東石湾陶磁美術館, 中国
2012
ULTRA 005, スパイラルガーデン, 東京
Winter Group Show Part I, SATOSHI KOYAMA GALLERY, 東京
2013
PAT in Kyoto 京都版画トリエンナーレ2013, 京都市美術館
Cabinet Da-End 13, Da-End gallery, パリ, フランス
[afterwards,], ギャラリー点, 石川
Box Art展「彫刻と本-日常―」, 日本橋三越本店 アートスクエア, 東京
2014
61 in 3, ギャラリー点, 石川
Spring Story, ギャラリーQ, 東京
小東京☆銀河 vol.6, 大東京綜合卸売センター, 東京
第8回三井不動産商業マネジメント・オフィース・エクスビジョン, 三井不動産商業マネジメント, 東京
super open studio, モゲスタ、神奈川
リマッピング日比谷プロジェクト2014 都市と境界に現れるアート, 日比谷公会堂, 東京
2015
2015 XIANG”展 (象=像=想), 日中友好会館, 東京
第2回武蔵美美術部展, ビリケンギャラリー, 東京
2016
横山宏トリビュート展「60+40=100」, トーキョー カルチャート by ビームス, 東京
MDP CERAMICS, MDP GALLERY, 東京
2018
Small Art Works-2 2018, Gallery Q, 東京
点と穴, ギャルリーパリ, 神奈川
2020
メイド・イン・フチュウ 公開制作の20年, 府中市美術館, 東京
2022
地つづきの輪郭, セゾン現代美術館, 東京
2023
1+1 奥村彰一+高嶋英男, Bunkamura Gallery 8, 東京
清州工芸ビエンナーレ 2023, Culture Factory, 清州, 韓国
セラミック・シナジー展, 京都市京セラ美術館, 京都
2024
第23回新春21世紀展, ギャルリーパリ, 神奈川
VU ! Ⅳ, 渋谷ヒカリエ８/ CUBE1, 2, 3, 東京
新木場&夢の島 わくわくおさんぽアートフェス 2024, 東京
見つめることで消えていく、離れることで現れてくる。, 金沢アートグミ, 石川
ノマル35周年記念1 – 詩人と美術家とピアニスト, ギャラリーノマル, 大阪
ノマル35周年記念2 : All Stars – RESONANCE, ギャラリーノマル, 大阪
受賞
2005
タマコン, グランプリ受賞, 多摩美術大学, Tokyo, Japan
2007
みずなみ陶土フェスティバル, 準グランプリ受賞, 岐阜
2008
第44回神奈川県美術展, 入選, 神奈川
2010
群馬青年ビエンナーレ2010, 入選, 群馬
2011
第14回岡本太郎現代芸術大賞展, 入選, 川崎市岡本太郎美術館, 神奈川
