美波

海野由佳|Yuka Umino

わたしの範囲と、それが変わること

June 20 – July 2

11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)

MEDEL GALLERY SHUでは、6月20日(火)より7月2日(日)まで海野由佳の個展「わたしの範囲と、それが変わること」を開催いたします。

海野は1989年愛知県出身で、京都の大学を卒業したのち、そのまま京都で創作活動を続けて現在に至ります。その独特のブラッシュストロークと色彩は唯一無二の個性となり、海野の作品を特徴つけています。境界線の曖昧な身体を描きながら、人間の存在自体を描きたいという海野の渾身の作品をご覧ください。

自分の体でありながら、選択権を与えられなかったこの体を持ってしか存在できないことの違和感が、私の作品制作のベースにあります。

私は人の存在自体を描きたいと思っています。
私たちが存在する前提として、まず「体を持っている」必要がありますが、わたしはそのこと自体について向き合います。

どんな体に生まれて生きていくかは選ぶことができません。
望んだ訳でもないその体の、性別、姿形、境遇に囚われながら生きていくしかないこの理不尽に向き合うことが、人の存在を描くことの大切な部分なのではないかと感じています。

絵画にできることは、それまでと違った物事の捉え方や視点を提案し、世界を美しく感じられる方法を与えることです。体を持って生きることに理不尽が生じるのであれば、この体のまま死を介さずに変わりたいと望むことは、私たちが自らの存在のあり方を選択できることへの普遍的な欲望であり、希望です。
物質的な体の境界線を描くことでは人の存在自体は表現し切れず、境界線が不安定に揺らぎ、曖昧な状態の方が自然であるように感じます。
体の範囲に囚われながら生きることの理不尽を前提として、それでも変容しようとする欲望によって不安定に存在の範囲を揺るがし抵抗していく姿は、美しい営みだと感じます。

海野由佳

弊廊では2回目の個展となる本展は、現時点での海野の集大成とも言える作品がラインナップされました。他の誰とも違うその個性溢れる”存在自体を表すこと”を是非ご覧ください。

海野由佳|Yuka Umino

体とそれに付随する人格や、人の存在の不安定さをテーマに絵画を制作しています。
人体の範囲を曖昧に描くことで、物理的な形とは別に日々変化する人格や存在自体の姿を捉え直し、その営みの美しさを作品にすることで体を持って生きることへの希望を生み出せるようにと願っています。絵画表現としては色味や筆触によって肉感や温度感を表現することを目指しています。

プロフィール

1989 愛知県 出身、京都府 在住

個展

2022 個展 How To Reborn / MEDEL GALLERY SHU( 東京 )

2019   Birthday / 創治朗 ( 兵庫 )

2017   理想的なものの基礎的な展開 / 創治朗 ( 兵庫 )

 

グループ展

2021   UNKNOWN ASIA 2021 / GRAND FRONT OSAKA ( 大阪 )

2019   関西ワンピース倶楽部 はじめてかもしれない vol.9 /  TEZUKAYAMA GALLERY ( 大阪 )

2018   Young Creators Award 2018   MIギャラリー賞、ホルベイン賞  受賞 / MI gallery ( 大阪 )

 

アートフェア

2023 Art Central Hong Kong  / MEDEL GALLERY SHU( 香港 )

2022 GINZA ART FESTA / MEDEL GALLERY SHU・松屋銀座( 東京 )

      D-art,ART  / MEDEL GALLERY SHU・大丸神戸店&大丸京都店( 神戸・京都 )

2020   ARTIST’S FAIR KYOTO 2020 / 京都文化博物館 別館 ( 京都 )

2019   ART OSAKA 2019 / 創治朗・HOTEL GRANVIA OSAKA ( 大阪 )

2018   神戸アートマルシェ2018 / 創治朗・神戸メリケンパークオリエンタルホテル ( 神戸 )

2017   神戸アートマルシェ2017 / 創治朗・神戸メリケンパークオリエンタルホテル ( 神戸 )

2017   ART OSAKA 2017 / 創治朗・HOTEL GRANVIA OSAKA ( 大阪 )