小堺勝|Masaru Kozakai

個展「生の器」

June 6〜June 18,2023

11:00am~7:00pm(Last day ~5:00pm)

MEDEL GALLEY SHUでは、6月6日(火)より6月18日(日)まで、小堺勝 個展「生の器」を開催いたします。

小堺は1993年生まれ、2017年に武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科金工専攻卒業し、卒業制作は武蔵野美術大学優秀作品賞を受賞しています。最近は絵画作品にも挑戦していますが、彼の真骨頂は「和紙を用いて上品な佇まいと陰影が醸し出す自然の憧憬を形作ること」だと考えます。

本展の作品は”生物のパッケージ”をテーマにしています。
それは殻や皮膚、鱗などで、生命を内包しているカラダのメタファー(カラダ=イレモノ=器=パッケージ)のことで、例えば、蛇の抜け殻や貝殻を見たときに、それを通してその中の生命を感じる/想像することがありますが、その生まれいづることへのオマージュから展示タイトルを”生の器(せいのうつわ)”としました。
これは小堺が幼少期に美しいと思ったセミの羽化からその生命の尊さと美しさ、そして儚さに思いを馳せたことから着想を得ています。

深夜、茶色いカラから、白くうっすらエメラルド色をしたそれが抜け出る瞬間にとても衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えているようです。
そして、セミの抜け殻を見るたびに、その記憶が想起されると・・・。

本展作品は様々な植物や昆虫、動物の造形のパッケージの要素を抽出し、半抽象表現の彫刻を制作しています。
生命を内包する器としての繊細さや軽さと、儚い存在感を表現するために和紙を用いています。
金属や陶器の存在感の強いものとは異なった独特な彫刻としての面白さを感じていただければ幸いです。

野澤梓 Nozawa Azusa Profile

小堺勝|Masaru Kozakai

自分が何かを制作する時は空虚さや儚さといった空気感が根底にあります。
それは風船を表現するときに風船そのものよりも、中の空気を主体に置くような感覚です。

小さいときによく親戚の田舎の民宿に泊まることが多く、普段の都会での生活とはかなりギャップのある体験をしていました。
その中で子どもながらに、都会での生活を俯瞰的に見ることができていたことが今の作品制作に影響しているのだと思います。
対比的に都会のある種の空虚感、儚さのような物を感じていました。
今後も現代社会へのアンチテーゼや、空気感コンセプトに制作を続けていきます。

プロフィール
1993年 新潟生まれ
2017年 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科金工専攻卒業
2017年 武蔵野美術大学優秀作品賞受賞
2017年 武蔵野美術大学優秀作品展
2018年 池袋アートギャザリング 入選 東京
2018年 高岡クラフトコンペ 入選 富山
2018年 松坂屋本店 いい芽ふくら芽展入選 大阪
2020年 Independent Tokyo 出展 東京
2022年 Independent Tokyo 出展 東京
2022年 GEISAI 出展 東京
2022年 ZINEgallery 個展 京都
2022年 UNOWN ASIA 出展 大阪