美波
DUO EXHIBITION

糸生ナナミ| ito nanami
大貫 蘭 | onuki lan
アンビバレンス

January 30 – Feburary 11, 2026

1:00pm – 7:00pm(Last day until 5:00pm)

 

MEDEL GALLERY SHUでは、1月30日より2月11日まで、糸生ナナミ・大貫蘭による二人展「アンビバレンス」を開催いたします。
新進気鋭の作家であり抽象画というフィールドでは共通点を持つ両者ですが、表現される世界は、糸生は静かな海を、大貫はアグレッシブな熱情を彷彿とさせる色調で、それらは対極のような存在にも感じられます。
一見相反するようですが、両者の共通点は定まらず絶えず蠢く揺らぎを見据えて捉え、自己あるいは世に対しての問いに向き合い続ける姿勢を感じられる点です。
彼女らは日常生活の中に埋もれていく、けれど確かに存在するアンビバレンスの揺らぎを掬い取り、作品として形にしています。作品として昇華されることにより、埋もれていくはずだった感情は実在を持っているかのようです。
その手触り、現れる存在の痕跡を、ぜひこの機会に会場でご高覧賜りますようお願い申し上げます。

 

アンビバレンス ー 両面価値・両価性
一つの対象や物事に対して同時に相違の感情が存在することを意味する。

本展は私たちが創作する趣旨以前の問題、 世に私という実体が確かに在ることを確立させる。

私たちが抱える二面性。
それは単なる矛盾ではない。

“相反するアイデンティティ”

“対置する存在様式”

水と油のように相容れないそれらを、一つの流れとして綯い交ぜにすることにより、普段は掬い取れず目に見えない自分自身の輪郭を浮かび上がらせることを試みた。

ふたつの視点は矛盾したままそこに共存している。
その緊張と調和の間に私たちの” アンビバレンス “は現れはじめる。

MEDEL GALLERY SHU is pleased to present “Ambivalence,” a two-person exhibition by Nanami Ito and Lan Onuki, on view from January 30 to February 11.

Both artists are emerging talents who share a common ground in abstract painting. However, the worlds they evoke through their work feel markedly different: Itoo’s paintings suggest the quiet expanse of a calm sea, while Onuki’s are imbued with aggressive intensity and fervent emotion through bold color palettes. At first glance, their expressions may appear to stand at opposite poles.

Yet, beneath these apparent contrasts lies a shared sensibility. Both artists steadfastly observe states of instability and constant fluctuation, confronting ongoing questions about the self and the world. Their practices reveal a sustained engagement with uncertainty rather than fixed answers.

In their work, Ito and Onuki draw out the subtle oscillations of ambivalence that are often buried within everyday life—feelings that undeniably exist, yet tend to be overlooked. By giving these emotions form through art, sensations that might otherwise fade away begin to feel tangible, as though they possess a physical presence.

We invite you to experience the textures of these works and the traces of the presences that emerge within them, and to encounter this shared yet contrasting sensibility in person at the gallery.

糸生ナナミ-profile

糸生ナナミ|ito nanami

不可視の王国 それは海のように揺らぎながら漂い流れ、絶えず動き続ける領域である。
私にとって絵画とは”形になる前のもの”へと向けられた形而上学的探求であり、現象が生まれる起源そのものを問う行為である。

ドゥルーズが語るように、 差異とは静止を拒み、揺らぎながら世界を生成へと駆り立てる力であり、 反復とは同じものの回帰ではなく差異が姿を変えながら現れる運動である。

不可視的存在、まだ名を持たない気配や存在が眼前に現れようとする “起源の時間”に触れるということ。 それは、差異という揺らぎと、反復といううねりの中で、絶えず新たな芽が生まれ続ける終わりなき運動である。

私は画面の上で起こる小さな出来事を微細な差異として掬い上げ、深海の層のように静かに留めていく。

Profile | プロフィール

CV
2024年  第11回未来展 日動画廊
2025年  2人展『天使のための願望は』gallery33
2025年  JOSHIBIJION2024
2025年  個展『終焉、、いいえ、それは曖昧で』

大貫-蘭-profile

大貫蘭|onuki lan

日本とペルーのハーフとして生まれた自分自身を出発点にし、人間の中に共存する異なる自身がせめぎあう姿を描くことで、見る人が自らの中のアイデンティティの矛盾や多面性を受け入れられるような絵画を目指している。

Profile | プロフィール

2005  東京都出身

2024  JOSHIBI PORTRAIT渋谷展

2025  幸子さん展 (4人展)

2025  第78回女流画家協会展 

2025  第12回未来展 日動画廊

2025  第92回独立展