Group Exhibition
EYES
小田望楓|さめほし| 野澤梓|ももえ|COTOH|Jonathan Hadipranata
April 3-14, 2026
1:00pm – 7:00pm(Last day until 5:00pm)
展示タイトルの”EYES”は文字通り「目」を意味します。
「目は口ほどに物を言う」という諺や第一印象は視覚情報が半数といわれるように、目から受け入れた影響は非常に大きいものがあります。そして、目とは、心の内面を表す鏡のようなもの。
ご紹介する作家たちが描く人物はその世界でどのような想いを馳せているのか。その奥にある作家のメッセージを伝えていきたいと思います。また、アート鑑賞は目の前の作品や作家からのメッセージを感じとるとともに、作品を通して自身の内面と対話をする機会でもあります。本展ではさまざまな目や顔の作品から多様性を意識し、メディウムや具象/抽象という表現が違うポートレート作品から、力強い眼差しや可愛らしい瞳、輪郭を持たないが存在感のある瞳や顔、身体など、お気に入りの作品と見つめあい、静かな会話を楽しんでもらいたいと考えています。
The exhibition title “EYES” refers, quite literally, to the human eye. As the saying goes, “the eyes speak as much as the mouth,” and it is often said that first impressions are largely shaped by visual information. The influence of what we perceive through our eyes is significant. At the same time, the eyes can be seen as a mirror reflecting one’s inner self.
Through the figures depicted by the participating artists, this exhibition explores what emotions and thoughts inhabit their respective worlds, while also conveying the deeper messages embedded within each work. Viewing art is not only about receiving the artist’s expression, but also about engaging in a quiet dialogue with one’s own inner self through the work.
This exhibition brings together a diverse range of portraits centered around eyes and faces, highlighting a variety of perspectives. Spanning different media and approaches—from figurative to abstract expression—the works present powerful gazes, gentle and endearing eyes, as well as faces and forms without clear outlines yet possessing a strong presence.
We invite you to encounter a work that resonates with you, to meet its gaze, and to enjoy a moment of quiet, contemplative dialogue.
小田望楓| Mifuu Oda
「少女」という象徴的なイメージに、アクリル絵の具の色彩の濃淡とペインティングナイフのタッチや混色による抽象的表現を掛け合わせることで、少女の流動的な心のゆらぎと私自身の色世界を表現しています。
Profile | プロフィール
1997年生まれ
2020年 大阪芸術大学 芸術計画学科卒業
主な展示
ー個展ー
2025年 「二人で遠くまで行こう」 YOD TOKYO( 東京)
2024年 「AutumnNight」 MOTTOART (バンコク)
2024年 「咲きゆく花達へFLEURS ÉPANOUIES」 GALLERYJOYANA (マルセイユ)
2023年 「Nature girl」 MOTTOART (上海)
2023年 「君は一瞬の夏」 YOD TOKYO( 東京)
2022年 「Sweet Cream Dreams」 MOTTO ART (上海)
2022年 「少女の心に咲いた花 」 GALLERYJOYANA (フランス)
ーグループ展ー
2026年 「プリティーシリーズ15th Art展」 Satelites ART LAB (東京)
2026年 「EXPO 2025 ART BLOOM BY A4 GALLERY」 A4 GALLERY (大阪)
2025年 「繁盛花境」 MOTTOART (杭州)
2025年 「京都の風とともに」 MOTTOART (京都)
2025年 「桜 Sakura」 Gallery JOYANA (パリ)
2024年 「Shirokane Christmas」 Art Gallery Shirokane 6c (東京)
2024年 「JAPAN EXPRESS」 GalleryJOYANA (エクスアンプロヴァンス)
2024年 「On and On」 YOD TOKYO (東京)
2024年 「Winter Blessing」 STARBRIDGE TEA (東京)
2024年 「 junction」京都蔦屋書店 (京都)
2024年 「Japanese Pop Trio」Gallery508 (ソウル)
ーアートフェアー
2026年 Mango Art Festival2026(バンコク)
2026年 ART FAIR PHILPPINES 2026 (マニラ)
さめほし|Samehoshi
自分が忘れてしまうこと。あるいは誰かに忘れられてしまうことが、昔からとても恐ろしかった。
それが当たり前であるという感覚がどうしても受け入れられず、写真や動画では残せないその時に感じた感情を線でリアルタイムで残したいという思いが、細い線を用いて絵を描きはじめたきっかけである。
10代の頃から、床に落ちたケーキ、溶けたアイス、割れたお皿といった、一般的には「残念」とされる現象に強く魅力を感じており、もともと美しく可愛かったものは、たとえ形を保てなくなっても、なおその姿を変えて生きていけるのではないか。変化したものとして、むしろ以前より可愛く、愛おしくあることができるのではないかと思うようになっていった。
そして自分にとって「少女」という存在は、最も尊く、もう戻れないがゆえに執着してしまう対象である。その少女を通して、崩れたものの美しさ、取り返しのつかない一瞬をとどめるために、アクリル絵の具を用いて“少女のようなもの”の崩壊と形成を描き続けている。
Profile | プロフィール
京都府出身
2020 武蔵野美術大学油絵科油絵専攻 卒業
以下作品ステイトメント
CV
主な個展
2018
「崩壊と形成」新宿眼科画廊 東京
「One Scene」新宿眼科画廊 東京
2019
「ショートケーキのうみで目が覚めたら」
新宿眼科画廊 東京
2021
「entropy」TRiCERA 東京
「再生」 MEDEL GALLERY SHU 東京
2022
「distortion girls」 高円寺FAITH 東京
2023
「Star rium」art space 金魚空間 台北
2023「砂糖菓子の隕石」阪急メンズ大阪
2024 「変身失敗」GALLERY ROOM・A 東京
2024「羽化」銀座蔦屋書店 東京
2025「少女のような、」 CONTRAST東京
野澤梓|AZUSA NOZAWA
野澤梓はパステルのスペクトラムのなかで微睡む少女を幾重にも描き綴る。
そこにはアーティストが幼少からの記憶を辿って、画布に絵筆を動かす祈りも似た行為が再現されている。
野澤が一貫して描いてきた少女像は、特定の人物像である以前に、記憶のなかに沈殿し、何度も立ち上がっては形を変えるイメージの集積である。輪郭は明確に定着することなく、重なり合い、滲み、時に欠落しながら、像は反復される。その反復は単なる主題の繰り返しではなく、一つの像に複数の時間と感情を宿らせるための絵画的操作であり、記憶そのものの在り方を映し出している。
野澤の絵画において特に際立つのは、線と面、内と外といった境界が固定されず、相互に溶け合うように扱われている点である。境界であるはずの線が空白として現れ、あるいは面の一部として吸収されることで、像は確定的な存在としてではなく、揺らぎのうちに留め置かれる。その不確かな境界は、描かれた少女の透明感と同時に、アイデンティティがなお形成途上にある状態を静かに浮かび上がらせる。
このような像の在り方は、美術史において繰り返し描かれてきた肖像表現、とりわけ聖ヴェロニカの聖顔布に象徴されるような「転写され、残される像」の系譜とも共鳴している。そこでは、描くことは単なる再現ではなく、出来事や感情を受け止め、像として留める行為であった。野澤の少女像もまた、個人的な記憶や感情を引き受けながら、それを絵画として定着させようとする営みのなかにある。
神的存在を中心として構築されてきた宗教的イメージが、近代以降、自己や個人史へと内在化していった時代において、野澤が一貫して少女像を描き続けることは、自己という小さな宇宙に向き合う現代的な祈りの形とも言えるだろう。画面に現れる少女は、過去の自己であり、現在の自己であり、なお言葉にならない感情の受け皿でもある。
野澤梓の絵画は、記憶が完全な形で保存されるものではなく、断片として残り、揺らぎながら層を成していくことを静かに示している。その絵画行為は、失われつつあるものに触れ、それでもなお「ここにあるもの」を見つめ続けるための、持続的で誠実な試みなのである。
Profile | プロフィール
1994年、静岡県出身。
2019年に東京藝術大学絵画科油画専攻を卒業。
Solo Exhibitions
2023 “あいまい” (MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2023 “NIPPON PASTEL.”(Maison Ozmen / Paris)
2022 “If we could talk again tomorrow.”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2022 ”With a smile on my face”(GINZA TSUTAYA /Tokuyo)
2022 “Her mind is reeling”(GINZA TSUTAYA /Tokyo)
2021 “Yesterday‘s outline”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2020 “Touch and Residual Excitement”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2018 ”X and Y Daydream”(HidariZingaro/Tokyo)
Group Exhibitions
2023 “D-art,ART”(Daimarumatsuzakaya Department/ Tokyo,Shizuoka,Nagoya)
2022 “D-art,ART”(Daimarumatsuzakaya Department/ Kobe,Kyoto)
2022 “GINZA ART FESTA”(Matsuya Ginza Department/Tokyo)
2022 “EYES_Portrait”(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
2022 ”What is Kawaii?”(GINZA TSUTAYA BOOKSTORE/Tokyo)
2021 “199X10”(shuuue/Tokyo)
2020 “Tears and Afterimages “(MEDEL GALLERY SHU/Tokyo)
Art Fair
2023 Art Taipei 2023(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2023 Art Central 2023(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2022 Art Taipei 2022(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2022 Meet Your Art Festival(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2021 Art Taipei 2021(MEDEL GALLERY SHU Booth)
2020 Art Taipei 2020(MEDEL GALLERY SHU Booth)
ももえ| Momoe
自身が面白いと感じたことを多様な技法を用いて表現し、鑑賞者に伝えたいと考えている。平面と立体の間を行き来するような作品をよく制作している。
Profile | プロフィール
埼玉県出身
多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業
CV
〔個展〕
2023 「MAYBE」(Hidari Zingaro / 東京)
2024「表面張力」(MEDEL GYALLAY SHU/東京)
2025「affogato」(tagboat/東京)
2025「アトリエ」(DDDART/東京)
COTOH
COTOHの創作は、イラストレーションと現代美術、あるいは商業性と芸術性の境界を揺さぶることから始まります。かつて複製技術やデジタル技法を駆使してきたその足跡は、現在、人間の身体性が刻印された「手描き」へと回帰しています。これは単なる技法の選択ではなく、不完全さを内包する「人間らしさ」を、ポストヒューマン時代のリアリティとして再定義するプロセスです。
描かれる像は特定の個人ではなく、実在と虚構の狭間に立つ「第三の存在」です。原型を持たない「シミュラークル」としての彼女たちは、SNS上の視線と欲望を吸収し、現実以上に強固な実在性(ハイパーリアル)を獲得します。それは身体とデータの境界を無効化し、既存の人間像を解体するサイボーグ的な試みでもあります。
この思索の核心にあるのが、**「Hyper-Identity(超越的自己像)」**という概念です。
これは量子力学における「重ね合わせ」の状態に似ています。COTOHが描く像は、無数の可能性を秘めたまま存在し、鑑賞者の観測を経て初めて一つの人格として立ち現れます。自己とは閉じた個体の中に完結するものではなく、他者との差異や関係性の中で無限に生成され続ける「システム」そのものなのです。
日本の二次元という文脈を垂直に掘り下げ、COTOHは「存在しないのに存在を要求する存在」を構築します。それはポスト人間時代における存在のかたちを更新する、新たな概念装置の提示に他なりません。
Jonathan Hadipranata
ジョナサン・ハディプラナタは、個人としての自分と社会や外界との関係を含めた自分自身の経験にフォーカスした作品を描く。
傷つき、抑圧されたようにんでいる少女たちを描くことの背景は、彼本人の言葉を借りるならば「自分自身について話すことの怖さ、それをどう思われるかを気にしてしまうこと。そしてそのうちに隠された感情を探ること」という、他者との関係性における自己言及的な深い洞察があり、彼の描く少年少女の姿に一種の象徴的な性格を読み取ることができる。
Profile | プロフィール
学歴
2014 年 Academy of Art University, San Francisco, USA
Visual Development, June 2014 – December 2015
